思わぬところで初心を思い出した

自分のようにWEB開発を中心にやっている人間だと
プログラムの構成をきっちり作りすぎるところがあるらしく、
ゲーム開発にそれを適用させると逆に複雑になりすぎてしまうことがあった。


複雑になると修正も、開発速度も低下してしまう。
もちろん構成がきっちりしていること自体はいいことだけれども、
きっちりし過ぎてもダメだということ。


何かヒントないかなと、Google先生を頼りにゲームのソースを検索していたところ、懐かしいサイトが見つかった。


http://www.abars.biz/


エイバースというサイトで、大学時代に「ADVERITASUNICA」という横スクロールアクションゲームをやって知ったのだけれど、もうかれこれ8、9年ぐらい前になってしまうのか。


エイバースが作ったゲームの大半は開発全般担当と、グラフィックス担当の2名で構成されており、メインは開発を担当しているKazukiさん。


ゲーム自体が面白かったということもあり、当時ホームページを見に行っていたが、Kazukiさんのものの考え方や、またその行動力とそれを着実に結果に結び付けていることを知って、純粋にすごい人だなぁと関心した。
それ以後、自分の中ですごく尊敬している人の1人となっている。


今でも趣味でゲーム開発を続けているらしく、新しい作品がいくつか並んでいた。中には有料販売されているものや、iPhoneAndroid向けにも提供されているものもあり、やっぱりすごいなーと関心する。仕事ではなく趣味で実現できてしまっているんだから、本当にすごいと思う。


ちょうど自分が社会人になって2年半がたったとき、WEB業界から離れて
ゲーム業界で新しくチャレンジしようかと悩んでおり、
ダメ元でKazukiさんにメールで相談してみたことがあった。


いきなりの知らない人からの相談メールにもかかわらず、
Kazukiさんは、親切に今行っている仕事のことや、考えていることなどを教えてくれた。


記憶によるとKazukiさんは自分より1つ年下だけれども、
本当にしっかりとした気持ちを持った人で、自分がまだまだ未熟であるということを痛感した。


そのときに知ったのだけれども、てっきり自分はKazukiさんはゲーム開発をしていたので、ゲーム業界にいったものと思っていたけれど、仕事では別の業界でやっていたことがわかった。


Kazukiさんに言われたことで、
「今の職場で大きな結果を出した後に転職した方が失敗は少ないと思う」
「ネガティブな動機での転職は失敗しそうです。」
「結局、自分の生きたいように生きればいいと思います。」
ということが、自分の心にすごく響いたのを覚えている。


というのも、当時は請負ばかりのWEB業界に嫌気が差しており、
ものを作ってもユーザの喜ぶ顔が見られない、請負元の会社からは作っても当然という見方をされてしまう、自分で作りたいものが作れないと言った不満ばかりがたまっており、まさにネガティブな動機での転職を考えていたからだった。


「結果を出した後に転職したほうが」というKazukiさんの言葉を聞いてから、やめるんだったらあと3ヶ月間、次の現場で本気でやってみて、それからやめようと、そう心に誓った。


残り3ヶ月めいいっぱいやって仕事をやめる、自分の気持ちを上司に告げて、最後の現場で仕事をすることになったが、
不思議とそう決めた途端、今までの自分にはなかったものすごいパワーを持つことができた。


自分は何をやったらいいのかということが、
自分の中でちゃんと整理ができたことがよかったのかもしれない。


今までの自分では到底持つことのできなかった行動力、仕事に対するモチベーション、フットワークを発揮することができた。
そして、いろんな作業を任せてもらっているうちに、仕事を本当に楽しいと思えることができた。


結局その3ヶ月後仕事を辞めるつもりだったけれど、
会社の上司に認めてもらうことができ、2年半の社員生活からフリーランスに転身して、WEB業界で仕事を続けることとなった。


今、当時を振り返って見て、節目節目で本当にいい人たちとの出会いがあるなと思った。
自分を支えてくれた上司や、相談にのってくれた友達や人々、協力してくれた現場のメンバー達がいて、それで今の自分があるんだなって、本当にそう思う。